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イベントレポート

上白石萌音 映画『夜明けのすべて』第74回ベルリン国際映画祭レポート

カンヌ国際映画祭・ヴェネツィア国際映画祭と並ぶ世界三大映画祭のひとつとされ、現地時間2月15日(木)~25日(日)で開催中の第74回ベルリン国際映画祭。大ヒット上映中の映画『夜明けのすべて』は新しい視点を含む大胆で革新的な作品を集め、強い個性や多様性のある物語に注目する【フォーラム部門】に選出され、2/21(水)夜にインターナショナルプレミア上映が行われました。
ベルリン国際映画祭に初参加となる上白石は、同じく初参加の松村北斗さん、そして長編監督作品全てが同映画祭に招待されている三宅唱監督が、舞台挨拶やQ&Aなどに登壇しました。

<イベントレポート>
21日の昼間からそれぞれ現地でのメディア取材に3人は、Zoo Palastにあるレッドカーペットを訪れました。
エレガントな黒いドレス姿を披露した上白石は、「まさか、人生の中で参加できると思っていなかった場所に、自分が大好きで大切に思っている作品を通して来ることができたのは何より嬉しいです」と、世界三大映画祭の一つという大きな舞台に参加できる心境を嬉々として話していました。
そのまま、映画祭メイン会場のBerlinale Palastに移動した一同。煌びやかなネオンのロゴと映画祭のシンボルとなる熊のマーク、そしてミラーボールが照らす会場は多くの一般参加者たちで活気づいており、現地の空気感を肌で感じた様子でした。

そしていよいよ迎えた、インターナショナルプレミア上映。会場は18世紀末に建造され、話題作のみが上映される劇場Delphi Filmpalastで、選出発表時のSNS反響を受けて、キャパの大きな劇場での上映実施が急遽決定しました。上映会には、国籍・年齢・性別問わず多くの観客が足を運び、670席の会場が満席に。すでに熱気に満ちあふれる中行われた上映前舞台挨拶では、大きな拍手で迎えられながら壇上に上がりました。上白石は、松村さんとともに、冒頭「Guten Abend(グーテン・アーベント)!=こんばんは」とドイツ語で会場に呼びかけ、続けて流ちょうな英語で挨拶。

本編上映後には、会場中に大きな歓声と称賛の拍手が響き渡り、同席していた3人も拍手で讃えられました。熱気冷めやらぬ中、そのままQ&Aに登壇し、時間が許す限り観客から寄せられた質問に回答しました。
PMSやパニック障害というそれぞれの“生きづらさ”を抱えた男女を演じた松村さんと上白石。「これらのテーマに関心を持ったからこの映画に参加したのか」という質問に対して、上白石は「まず初めにお聞きしたいんですが…」と切り出し、「日本では女性の生理の話を男性とはしづらいのですが、それはこちらも一緒ですか?」と問いかけた。会場から「そうでもない」という反応を受け、「日本もそうなるといいな、そういうきっかけにこの映画がなればいいな、と思っています」と満面の笑みで語るなどし、観客とのコミュニケ―ションを楽しみながら終始和やかな雰囲気でQ&Aが行われました。

プレミア上映終了後の囲み取材では、映画を観た観客の反応について「想像以上だった」と振り返った3人。初めてベルリン国際映画祭に参加した上白石は、「国籍や人種が違う色々な方がいましたが、みんな同じところで笑ったり、張り詰めたりしていて、文化や言葉を超えた共通の何かがあるんだな、と感じました」と新鮮な体験をしみじみと嚙み締めていました。Q&Aの感想を聞かれると「たくさん手が挙がっていて嬉しかったですし、本当にみんなに愛されている映画祭なんだと感じました」とコメントしました。

映画『夜明けのすべて』は、大ヒット上映中です。
是非劇場でご覧ください!

(現地2024/2/21)

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